手作りお菓子をオリジナルの箱に入れて販売したいけど、どうって作ればいいんだろうと悩んでいたりしませんか?
実際に手に取った時にパッケージがかわいい!と思ってもらえるようにすることは、お菓子を販売するうえで大事な要素のひとつだと思います。
オリジナルの箱と言っても様々な作り方があります。
そこで今回は、実際にオリジナルの箱を作った私が作り方や費用について解説します。
これを読んで、あなたもぜひ挑戦してみてください!
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夢見菓子の箱の変遷
私が運営している「夢見菓子」では箱入りのケーキを販売していますが、その箱は何度か変わっています。
最初の箱は楽天で見つけた市販の箱にロゴシールを貼っていました。
ですがその箱が突然生産終了してしまい、あわてて代替品を探しました。
その後はcottaの箱を採用して同じようにロゴシールを貼っていましたが、少し気になる点もあったのと、ブランドリニューアルの予定があり、せっかくやるのならブランドのイメージをもっとしっかりつけるためにもオリジナルの箱を作ろうと決心しました。
お菓子のギフトパッケージの作り方
自分のお菓子のギフトパッケージ作ろうと思った時に、やり方としては市販の箱を買ってきてやる方法と、工場でオリジナルの箱を作ってもらう方法があると思います。
市販の箱で作る
最初はやはり市販の箱の中でサイズ等が合うもの探してきて作ると思います。それが一番やりやすいですよね。
メリットとしては購入する時ちょっとお試しで5枚とか10枚欲しいとか、小ロットで買うことができます。
例えばシモジマやcotta、楽天等のネットショップで購入することができます。
その場合はロゴのシールだったり、リボンのラッピングやショップカード等、やり方によっては市販の箱でも十分オリジナリティを出せる方もいると思います。
オリジナルの箱を作成する
実際に工場で箱を作る時のメリットというのはやはりサイズぴったりで作ることができますし、オリジナリティを出せるということですね。
最近は個人でやられる方が増えて小ロット対応の工場も増えています。
小ロットと言っても、工場で作るのが現実的な数字はだいたい300個くらいという印象です。
見積もり自体は100個くらいから取ってくれる工場が多いようですが、工場の方に実際聞いた話だと、100個だと少し価格が高いということで見積もりをとってもやらない方が多いそうです。
箱を作る費用については後述しますが、一箱200~300円くらいにできればギフト全体の金額にプラスして販売できるというくらいのイメージで、300個くらい作らないとその現実的な価格にはならない場合がほとんどです。
最初は一年かけて使い切るイメージで300個作るといった心持ちがある方は思い切ってチャレンジしてみては?
オリジナルの箱の作り方
私が今回リニューアルで箱を作るのにあたって、今まで空き家スイーツというプロジェクトで箱を作った時や、過去にも箱の工場の見積もりを取った経験、その辺りを総合してお伝えしていきます。
箱の作り方というと、大まかには①箱の種類を決めて、②デザインを決めるといった流れで行います。
①箱の種類を決める
大きく分けて折り箱と貼り箱というのがあります。それぞれ説明しますね。
折り箱の特徴
折り箱はそのままなんですが、折って作る箱です。
一枚の紙を抜き型で抜いて、それを組み立てます。お土産などの箱によく使われていて、広げると1枚の紙になります。
いいところは紙で納品されるため省スペースです。
基本的にお菓子の箱を作るのであればこれで作った方が無難でしょう。安いというのもあります。
ただ、これは抜き型を作らなければいけないので、その抜き型代が別で必要になります。それが2~4万円くらいかかります。
抜き型さえ作れば、あとはロットが多くなれば多くなるほど安くなります。
費用の例
例えば抜き型代が3万円だったとして、プラスで加工賃というのがひとつ箱を作るごとにかかってきます。
一箱を作るのに加工賃が200円だった場合を考えてみましょう。
※抜き型代3万円+加工賃一箱あたり200円の場合
100箱作成
抜き型代3万円+加工賃2万円(200円×100箱)=5万円
一箱あたり500円
1,000箱作成
抜き型代3万円+加工賃20万円(200円×1000箱)=23万円
一箱あたり230円
100箱作った時は1箱あたり500円ですね。
一方で1,000箱作るときは抜き型代が固定のため、1箱あたり230円になります。
このように抜き型代がかかってしまうので、100箱で見積もりをとった時に高いと感じてやめてしまう大きな理由があるなと思います。
実際は印刷などデザインによってはさらに加工賃がかかりますが、ロットが大きくなればなるほどその分一箱あたりの金額は下がってきます。
貼り箱の特徴
貼り箱は厚紙でできた、高級なお茶碗等が入ってるようなあの箱のイメージです。
厚紙にクロスと呼ばれる化粧紙を貼り合わせて作っていて高級感がありとてもしっかりした箱です。
こちらは箱の状態で納品されます。
しかし結構手作業が入るそうで、大量生産に向いていません。
貼り箱に関しては、数が少なくしっかりしたお歳暮やお中元等で買われるようなものだったら検討しても良いかもしれません。
②デザインを決める
折り箱か貼り箱か決まったら、デザインを決めましょう。
オリジナリティを出すためにどうするかというと、おおまかに3パターンあると思います。
ジャストサイズの箱を作り包装紙でオリジナリティを出す
1つ目は箱をジャストサイズで作り、あとは包装紙やシールでオリジナリティを出す方法です。
例えば箱をどんな紙を使うか、材質や色をブランドに合わせて選び、プラスで包装紙をオリジナルで作るイメージですね。
空家スイーツの場合は、しっかりと贈答用にしたかったので、底と蓋の部分が分かれている貼り箱で作りました。
包装紙の制作費は別でかかります。
単純に箱だけを作っているので箱の費用は一番前安くできます。
ロゴの箔押しをする
2つ目は箔押しです。箔押しとは、熱と圧力をかけて金・銀・色箔の文字や絵柄を入れる印刷加工のことです。
こちらはロゴやお店の名前を箔押しすることで一番簡単にオリジナリティを出せるのではないかと思っています。
ただし細かい柄は表現することが難しいので、ロゴのデザインが繊細だとできない場合があります。
紙の材質や色、箔の色は選べることが多いです。
箔押しの場合は折り箱、貼り箱どちらで作ったとしても、箱自体の金額にプラスで箔の版代というのがかかってきて、およそ1色1~2万円ほどかかります。2色の箔を使うなら単純に値段は倍になります。
全面印刷
3つ目は全面印刷です。これが今回私が挑戦したものですが、箱の全面でオリジナリティを出せるというのがやっぱりいいところですね。
夢見菓子に関してはロゴが細かくて箔押しができず、普通に印刷しないと駄目ですねと工場の方に言われました。
印刷するとなったら、ロゴのみでも全面印刷でも印刷代は同じです。
最初はロゴだけ印刷できればいいと思っていましたが、もったいないと思い直し、ロゴを作ってもらったデザイナーさんにロゴに合うエレガントで大人可愛い箱を作って下さいという風にお願いしました。
自分でデザインができればいいですが、デザイナーさんに依頼するにはその費用がプラスでかかります。
気軽にできるものからはじめよう!
いきなりオリジナルの箱を作るのはハードルが高く感じるかもしれません。
最初は市販の箱にロゴシールからはじめて、心が決まったら一番手軽にできる箔押しで作るのがいいと思います。
最近ではシモジマや小ロット対応の工場で、箱のサイズはもう何種類か決まっていてそれにロゴだけ入れますよ、というサービスもあるのでそういったものでもいいでしょう。
ぜひみなさんもオリジナルの箱を作ってみてはいかがでしょうか。