お菓子を販売したい!と思ったとき、マルシェでの販売、ネット販売などを思い浮かべる人は多いと思います。
これはいわゆるB to C(Business to Customer)といって、作っている企業や個人が消費する個人に販売するという形式です。
一方で、「卸販売(買取)」や「委託販売」というものもあります。
お店をやっている人、サービスをやっている人に自分の商品を卸し、自分の代わりに販売してもらうというイメージです。
これはB to B(Business to Business)と呼ばれます。
本記事では「卸販売(買取)」や「委託販売」の方法について解説します。
販路を広げて、売上アップを狙いましょう!
卸販売(買取)と委託販売の違い
一般的に言われる、卸販売(買取)と委託販売の違いは下記のようなものです。
卸販売(買取)
例えば「一度に100個ずつ買い取ります」という形で、こちらが発注に応じた数量を製造するパターンです。
この場合は、買い取ってもらった商品が売れる・売れないに関わらず発注された個数を買い取ってもらうことが基本になります。
委託販売
こちらは、「お店の代わりに販売します。売れた分だけ手数料をいただきます」という形です。
売れた分だけを買い取ってもらえる、ということなので、売れなかった分は買い取ってもらえません。(賞味期限が過ぎたら廃棄されてしまうことも)
卸販売(買取)や委託販売の値段の付け方の基本
価格については販売してくださるお店との相談が必要です。
卸販売(買取)
もし買い取ってもらった分が全部売れなかった場合も、とにかくすべて買い取ります!
というのが卸販売(買取)です。
そのため、まとめて買ってもらう、広告宣伝費がかからない、という点を考慮して通常の販売価格よりは安くして買い取ってもらいます。
これはあくまで目安ですが、通常価格より20〜30%割引した金額で買い取ってもらうことが多いです。
委託販売
委託販売は宣伝は委託先のお店でもやってもらえますが、売れた金額に対してのパーセンテージなので買取の場合よりは手数料が低い印象があります。
委託先のお店が実際の販売や決済を担当してくださるので、そこに対しての手数料という意味で10〜20%をお支払いし、手数料を引いた金額×実際に売れた量をいただくという形が一般的です。
卸販売(買取)や委託販売のメリット・デメリット
卸販売(買取)や委託販売にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
メリット
卸販売(買取)や委託販売は、マルシェやネット販売などのB to Cとは違い、自分だけで販売していると出会えないお客様に商品を届けられるのが大きなメリットです。
マルシェ販売の出店料、ネット販売の販売手数料、そして自分が販売するときに消費する労力や宣伝費がないのもうれしいポイント。
さらに卸販売(買取)はまとめて購入してもらえるため、安定した収益元の一助になるでしょう。
デメリット
デメリットとしては、卸や委託の販売先を見つけるのが難しいこと、手数料を支払うことで利益率が下がることが挙げられます。
手数料については、うまく調整しないと足元を見られて利益がかなり少なくなることもあるので、注意が必要です。
また、委託販売の場合は売れ残って賞味期限が近くなった時の対応方法を考えなければなりません。
卸販売(買取)と委託販売まとめ
卸販売(買取)や委託販売の際は、通常の販売価格から「先方が販売してくださる手数料」を引いて代金をいただくのが基本です。
一概に「こうするべき!」とは言えませんが、
「うちのお店で販売したい!」
「よかったらうちのお店におかない?」
と言ってもらえたときには、「販売していただける」という感謝を忘れず、同時に自分が損をしない…WIN-WINの方法を考えましょう!
私の経験上、
「折角の機会だから」
「高いと買ってもらえないかもしれないから」
と闇雲に安くしてしまうと、せっかく買い取ってもらっていても
「利益にならないのにがんばらなくてはならない」
という思いが奥底でうごめいて楽しく仕事ができなくなってしまったことがあります。
まずは「宣伝料」「販売手数料」として、先方にお支払いする金額を考えます。
その上でこちらの原価・人件費・材料費・利益を守れる金額を提示できるようなバランスを目指して、価格交渉を頑張りましょう!
まとめて購入してもらえる取引先様は貴重なので、できる限り長くお付き合いできるように…
真摯に向き合い、お互いの利益を目指せるような交渉を目指しましょう!