こんにちは、山本蓮理です。
先日SNSで発表させていただきましたが、私の地元・山口県宇部市に新たなシェアキッチンがオープンすることになりました。
9/1より物件契約を開始
9/4に備品運び込み
9/5に備品設置
9/6に保健所による菓子製造業営業許可取得のための立会い検査と消防の立ち会い検査
と、怒涛の勢いで進めてきており、保健所の許可も無事おりそうです。
地元なのでかなりのことを両親に手伝ってもらいながらですが…
私は地元に帰れる日を2〜3日決めて、そこでガッと必要なことを進める。
慎重に計画して確実にその日に達成する!というかつてない集中力を求められる日々です。
でも、この先に新たなキッチン利用者さんに出会えると思うと期待感もいっぱいです。
今回は、夢見キッチン宇部について、地元にシェアキッチンを作るまでについて書いていきたいと思います。
夢見キッチン宇部について
シェアキッチンの場所について
宇部のシェアキッチンはコワーキングスペース・サテライトオフィス「EN-biz」さんの2階に入居しております。
昔銀行だったビルで、今は3階にコワーキングスペース「EN-biz」のほか、様々な企業のサテライトオフィスが入っています。
私が借りたのは、ビルの2階にある元社員食堂の調理場だった場所。
かなりの年数使われていなかったので、最初は使えなくなっている設備などの点検から始まりました。
EN-bizさんと新光産業さんに随時相談し、保健所の営業許可が取れるように設備を整え、蛇口の交換や鍵の取り付けなどシェアキッチンにできるようにしていただきました。
元調理場としてガンガン製造に使われていた場所で、さらにかなりの経年で汚れも蓄積していましたが、私と両親での清掃、業者さんの清掃を経てかなり綺麗になりました。
設備について
これまでのキッチンでは様子見をしながら備品を揃えていましたが、都内キッチンにある備品と全く遜色ないものを最初から揃えました!
宇部のシェアキッチンも、都内の3つのシェアキッチンと同じように利用方法が難しい業務用のオーブン等は置かず、家庭で試作したものをそのまま再現できるような設備を用意しています。
電気オーブンは2台あり、スタンドミキサーもあるのである程度の大量生産は可能です。
製造スペースも1〜3人くらいでの作業には問題ないくらいあります。
宇部にシェアキッチンを作るまで
地方にこそシェアキッチン?
そんな夢見キッチン宇部ですが、私が「地元にシェアキッチンを作りたい」と思い始めたのは昨年のことでした。
これまでも漠然といつか地元で事業ができたらいいなあという思いはあったのですが、いくつかシェアキッチンを作っていき、コンサルなどで地方の方からの相談を受ける中で
「シェアキッチンって地方にも需要があるのでは?」
という仮説が浮かんできたんです。
地方で自分の菓子工房を作りたい、という方のお話を聞くと、だいたいは家を改装するか、かなり大きい店舗を借りるか…という選択肢になるようです。
予算も数百万単位になることが多いのです。
私は東京でお菓子屋を始めたときは、小さなアパートを低家賃で事業用で借りて工房を作ったのですが、地方でそのような物件を探すのは逆に難しいのだそう。
(土地があるのでこぢんまりした店舗物件というのが少ない、アパートやマンションが少ないので事業用で貸し出している小さな部屋がない)
なので、自宅を改装するしかない!という方のお話をよく聞きました。
私が調べたところ、宇部にはまだシェアキッチンがありません。
地元なら、地方でも知らない場所ではない。
ならまずは地元でやってみたいなというのが最初の動機でした。
地元に関わる人との出会い
いざ地元で事業をやろうと思ったとき、あることに気付きました。
私は高校卒業と共に地元を出ているので、親戚以外の知り合い、まして事業の話ができる知り合いなんていないのです。
まずは人脈かあ…と思っていた頃(一年くらい前)、不思議な出会いがありました。
私が音楽活動をしていたときからの盟友、高橋絵実ちゃんのライブを見にシャンソニエに行ったときのこと。
そのとき、一緒に出演していたのが宇部出身の歌手、大塚茉莉子さんでした。
実は父がファンで私は一方的に知っていたのですが、漠然と「山口の人だったな」くらいのイメージでした。
しかしライブ終了後にいろいろお話しさせていただき、なんと同じ高校の先輩であることが判明。
在学期間も被ってました…!
さらに、そのライブの1ヶ月後に宇部で凱旋ライブをやることも決まっているとのこと。
その日のうちに私は大塚さんの宇部凱旋ライブで夢見菓子の出店をさせていただけることになりました。
大塚さんのライブや打ち上げで、ライブに関わっていた方や大塚さんを応援する地元企業の方にたくさんお会いしました。
みなさん、私がやっている低糖質スイーツや、シェアキッチン事業についても興味を持ってお話を聞いてくださいました。
そんな中でお会いしたのが、EN-bizを運営する会社G&Cコンサルティング株式会社の藤村さん。
同じ高校出身で、今私の会社の本社がある代田橋のまちづくりにも関わっていたというなんとも不思議な縁で
東京に戻ってからもよく誘っていただき、宇部出身の東京で事業をやっている方をご紹介していただいたりしました。
(今も引き続きお世話になってます!)
宇部市100人カイギへの登壇から一気に進展
昨年から今年にかけては、人脈を作るのと並行して地元での物件探しもやっていました。
たまたま実家近くで家賃安めの居抜き物件があったのですが、古くてシロアリが出てしまったらしく造作を解体することになり、初期費用がかなりかかりそうだったのでやめたり。
シェアキッチンは飲食店のように一人当たりの単価を上げることが難しいので、家賃が高い場所だと続けられなくなってしまいます。
地方はやはり広い分家賃が高かったり、安い分古くて初期投資がかかりそうだったりという物件が多かったです。
本当に人口の少ない地域で周りも空き家ばかりというところならきっともっと安いと思うのですが、宇部市は県内でも人口は多い市なので、いわゆる激安物件ってないんですね。
まあ物件探しは運命。
これだ!と思ったらやればいい…と思って時間が過ぎ、気付けば今年の春。
EN-bizのスタッフ都甲さんから連絡がきました。
「宇部市100人カイギに登壇しませんか?」
100人カイギとは、その地域の出身者や関係者が自分の事業や取り組みを発表するイベント。
毎回5〜6名登壇して発表し、発表者が100人になったらイベント自体が終了するというものです。
私は4月に登壇させていただき、地元にいた時からの自分の経歴と、今の低糖質スイーツ製造、シェアキッチン事業についてお話しさせていただきました。
その最後に、「いつか宇部でシェアキッチンをやりたい」という宣言をしたのです。
「いつか」という言葉に表れているとおり、このときはまだ全然リアリティはなくて、数年後にできればいいな、という感じでした。
しかしその直後(10日後くらい!!)に再び都甲さんから連絡があり、
「EN-bizの2階でシェアキッチンやりませんか?」と…。
唐突だったのと、EN-bizの2階にキッチンがあることさえ知らなかったので最初は面食らってしまいました。
EN-bizさん、お返事お待たせしてしまい申し訳ありません。
その後はすでにある調理場の設備がどのくらい使用可能か、本当に保健所の営業許可は取れるのか?などを検証しつつ、利用条件などを詰めていき、
「やります!」
と返信した頃には夏が始まっていました。
私も初めてのことが多く、都内とは勝手が違うのに心を決めるのに時間がかかってしまった…。
でも決めてからは、地元の知り合いに話したり、もしかしたら地元の繋がりでこんなことができるのでは?と楽しい想像をしています。
夢見キッチン宇部 今後の予定
キッチンは、9月半ばから個別の見学会を開始します。
私が普段東京にいる関係で、見学者さんは現地に行っていただき、その場でzoomを用いたオンライン説明を行う方法を予定しています。
月に一度は私も山口に帰って、直接利用規約などを説明できるリアル見学会も予定しています。
初回の見学会は9/29(金)15:00〜、19:00〜、10/1(日)11:00〜を予定。
興味がある!!という近隣の方はぜひ見学会にお申し込みください。