自分で作って売る!お菓子のコンセプト・ブランディングについて私がお話ししていること
こんにちは、夢見キッチン 山本蓮理です。
お菓子を作って販売する際に、私が大事だと思っていることに「コンセプト」「ブランディング」があります。
よく、「美味しいと言ってもらえるから売れるはず」という意見を耳にしますが、実際には「美味しい」だけでは買ってもらえることは少ないのが現実です。
日常の食事とは違って、お菓子は特別なときに楽しむものとしての側面もあります。
特に手作りのものを買っていただくには、「買いたくなる」コンセプトが必要だと考えていますし、お店に対する信頼を育て続ける「ブランディング」も大切だと思っています。
今回は、私が普段コンサルなどで相談される商品コンセプトやブランディングについて、具体的なアドバイスを交えて書いていきたいと思います。
商品コンセプト・ブランディングとは

お店や商品のコンセプト・ブランディングは「お店そのもの」です。
コンセプトはお店を運営していくうえで聞かれることも多いですし、ロゴやショップカード、さらには商品を作るときになにをどう表現するかという部分にも関わってきます。
コンセプトの軸を決めておくと、ブレることなく統一されたものができて、さらには差別化にもつながります。そしてコンセプトを守りつつお店の信頼を積み上げることで、ブランディングを作り上げていきます。
「美味しい」というだけで売れるのはなかなか難しい時代なので、ぜひ自分だけの特色を考え抜きましょう。
特に手作りのものは、大量生産の商品ではなく自分だけの商品を作ること。
差別化を意識することが大事です。
ただ「好きなもの」を作ると「どこにでもあるもの」になってしまう危険性もありますので、市場調査や原材料価格なども含めて考えるようにしましょう。
マルシェで売れるもの、ネット販売で売れるもの

私はマルシェでの販売からネット販売中心へと移行してきた経験がありますが、マルシェで売れるものとネット販売で売れるものは根本的に違うなと感じました。
マルシェでの販売の特徴をまず見てみましょう。
マルシェは、目の前に商品がある状態での販売ですし、生活と密接した日常の買い物の一部です。
そのため
・日常的に使うもの
・いますぐ必要なもの
・安価なもの
が売れやすい傾向にあります。
一方、ネット販売の特徴はどうでしょうか。
ネット販売はその場に商品があるわけではないので、購入してから手元に届くまでラグがあります。
また、送料などがかかるため、数百円のものを送料をかけて購入するにはハードルが高いという側面があります。
そのため、「わざわざネットで買う」理由が必要になってきます。
具体的には、
・検索に引っかかりやすいワードがあるもの
・「ここでこうやって食べたい」というシチュエーションが見えるもの
・共感できるストーリーがあるもの
などが挙げられます。
ここで、ネット販売で売れる商品の特徴を深掘りしてみましょう。
ネット販売で「売れる」商品の例
検索に引っかかりやすいワードがあるもの

「低糖質スイーツ」「スポーツを頑張る人のためのスイーツ」「ラムレーズン専門店」
など、特別なものを求める人が検索する可能性のあるワードが入っているものはネット販売向きであると言えます。
これは私自身の話ですが、最初はお酒をたくさん使ったパウンドケーキを中心に販売していました。
「深夜の焼き菓子」と銘打っていて、ブランデーケーキなどが好きなお客様には好評でしたが、ネット販売ではイマイチ売り上げは伸びませんでした。
しかし、試食を繰り返し、糖質過多となったことから体調を崩し、自分の商品を見直すタイミングが訪れました。
その後、「低糖質スイーツ専門店」としてリニューアルオープンすることになりましたが、ネット販売での売り上げは一気に上がったのです。
検索されるキーワードを分析すると、それまではすでにお店を知ってくださっている方が「夢見菓子」と検索してきてくれるというのが大半だったのに対し、リニューアル後は「低糖質」「糖質制限」「ダイエットスイーツ」などが多くなりました。
購入してくださる方も全国に広がっていきました。
このことから、ネットで検索されるようなワードを持つ商品はネット販売向きなのだと実感しました。
「ここでこうやって食べたい」というシチュエーションが見えるもの

コンサルの際、ブランディングについての相談を受けることは多いのですが、作って販売したいものが「パウンドケーキ」「ジャム」など日常に近いものであるほどネットでの販売は難しいと考えています。
近くのスーパーで買えるもの、自分でも手軽に作れるものを「わざわざネットで買ってもらう」にはひと工夫が必要です。
そこで、私はコンサルの際に、「作る人の特性を掛け合わせる」ということを重視してブランディングをしていきます。
以前、相談を受けた方で、リンゴジャムを製造・販売したいという方がいらっしゃいました。
りんごの産地に親戚がいらっしゃって毎年届くものが美味しくて、それをジャムにして届けたいと考えたそうです。
しかし、「〇〇県のリンゴを使ったジャム」であれば、実際に現地で作っている方もたくさんいると思いますし、リンゴ農家が作るような説得力にも欠けます。
食品を作ろうとすると、どうしても「無添加」「こだわりの材料」「本当に美味しい」で勝負しようとする人が多いのですが、手作りの人のほとんどがこれらのことは考えていると思います。
そのため、このような要素が差別化につながることは実は少ないのです。
そのため、私は相談者さんからさまざまな角度でヒアリングを行いました。
就職活動の際に、「自己分析」というものをしたことがある方は多いのではないでしょうか?
自分の強みは?成功体験は?どんな時が一番楽しかった?やりがいを感じた?などの質問を通して、自分の特性を分析しエントリーシートや面接で話せるようにするためのものです。
ヒアリングもそれに近いものがありました。
作られる方のパーソナリティーから、食品に新たな魅力を吹き込めたらと思い、さまざまな質問をして行ったのですが、この相談者さんはキャンプが趣味でした。
一人でもキャンプに行き、静かな時間を楽しんだり料理をしたりと、様々な場所に出かけていらっしゃいました。
それを聞いた時、「キャンプに持って行くためのジャム」というコンセプトを思いつきました。
リンゴはお菓子だけでなく、メインになるような料理にも相性がいいものです。
また、コロナ禍だったこともあり、一人キャンプはブームになりつつある時期でした。
このような提案をすると、相談者さんは「ホットサンド、豚肉のリンゴジャム焼き」などリンゴジャムを使った料理をたくさん提案してくれました。
そして、実際自分でキャンプに行った際にリンゴジャムを使った料理や、大自然の中でジャムを楽しむ様子の写真を撮ってきてくれました。
その画像を以てInstagramなどで宣伝すると、かなりの反応があり、ネット販売開始時から注文が相次ぐ結果になりました。
このように、特別なものを買って特別なシチュエーションで食べたいという夢を見せてあげられる商品になると、「買ってみたい」と思ってもらえます。
また、自分の特性を組み合わせたコンセプトにしておくと、その後のSNSでの発信でもネタ切れになることが少なく、作っている人のパーソナリティーが見えることが商品に対する安心感にもつながっていきます。
共感できるストーリーがあるもの

個人でお菓子を作って販売する際、ネットでの宣伝はSNSを使われる方が多いと思います。
S N Sでの発信は「共感」が命と言われています。
商品コンセプトに関しても、自分の思いや、共感してもらえるポイントがあると一気に購入してもらえる可能性が高まります。
例えば
・自分の子供が卵アレルギーだったので、「卵アレルギーでも美味しいお菓子を食べてほしい」と思って作りました
・夫婦の共通の趣味がシフォンケーキ作りで、二人で試行錯誤して家族で楽しみたいシフォンケーキを作りました
といった形です。
ネット販売は一見無機質なようですが、大量に作って宣伝するという大型メーカーでなく、個人のお菓子屋さんに関しては意外とお店の「中の人」をみて購入する人が多いです。
類似性のあるお店が並んでいる中からどれにしようと迷ったら、お店の発信を見て、「この人が作ったものを食べてみたい」と思うものを選ぶ人は多いのではないでしょうか?
そういった発信していく内容も踏まえてコンセプトを作ることが大事です。
自分に最適なコンセプト作りにはコンサルの活用がおすすめ
ここまで、コンセプトづくり・ブランディングから、主にネット販売で売れるものについて書いてきましたが、いかがでしたか?
しっかりとコンセプトを考えることは、自分自身や商品と向き合うこと、これから販売していく覚悟にも繋がっていきます。
「なんとなく作れるものを販売する」というだけでは、壁に当たる日が必ずきます。
見切り発車する前に、ぜひ一度コンセプトについて突き詰めて考えてみることをおすすめします。
「自分の商品コンセプトが決められない」という方は伴走型コンサルで、じっくり商品と自分自身について考えてみるのもおすすめです。
自分で「このコンセプトで行こう!」と思っても、なかなか客観的に判断するのは難しいので、客観的な意見を交えつつ、製造される方の思いをしっかりと表現できるコンセプト作りについてお手伝いさせていただきます。




