キッチン利用者の声

【夢見キッチンの人々#4】合同会社Kojemi杉内由香さん

夢見キッチンの製造室を利用している方をお呼びして、今の活動などをインタビューする企画の第4弾!

今回は、合同会社Kojemi(こぜみ)を運営する杉内由香さんにお話をお伺いしました。

今後レンタルキッチンのご利用を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

杉内由香

合同会社Kojemi代表社員・ぽんがし研究家。
2021年3月に合同会社Kojemi設立。

夫と息子(15)娘(12)の4人家族。
2年前まで会社員で、仕事を続けながら結婚出産を経験。
仕事・赤ちゃん育児・家事に追われる生活を送るが、
毎日が大変で、当時育児や生活を楽しむ心のゆとりがない日々だった。

「いとかるし」は当時の自分のように、忙しく、大変な毎日を送る方々に、心のゆとりと今を楽しむ心の余裕を感じていただけるようにと開発。

一般的なポン菓子は穀類に熱と圧力を加えて膨らませたものに砂糖蜜などの味付けがされているが、「いとかるし」は、無糖・無調味。
お米が乾物状に変化した食品のため、食感はお菓子としたお楽しみいただけますが、食事にもおかゆの代わりとしてもご利用いただけます。

https://kojemipon.com/
https://www.instagram.com/kojemi77/
https://twitter.com/kojemi77

ポン菓子を作り始めた理由

杉内由香さん

山本:今日はよろしくお願いします。最初に、杉内さんのやられているお店と自己紹介をお願いします!

杉内:私は今、自社ECサイトで赤ちゃん向けの無糖のポン菓子を販売しています。コンセプトは、「赤ちゃんに安全なものを」。その他にも、お母さんとかお父さんとかお世話をする人たちが、ほっと安らいだりとか、食べた姿を見て癒されたりとか、親御さんが安心して食べられる、与えられるというのもテーマにしてポン菓子を販売しています。

山本:最初キッチンに来られた時に作られていたのはポン菓子じゃなかったですよね?どうしてポン菓子になったのでしょうか?

杉内:はい。初めて夢見キッチンに来た時はクッキーとかをネット販売する予定でした。
ネットで販売する時に、私の中で「これは外せない」っていうのが4個くらいあって。
常温保存が可能ということ、長期保存が可能ということ、美味しいこと、プラス楽しさみたいなものがあること。
それで、最初に山本さんのキッチンに来た時は、真っ白いクッキーに食用ペンで絵が書けるものを作っていました。

山本:そうですね。

杉内:それをどこかのイベントに売り込もうと思ってたんです。「使ってくれますか?」って。
でも、卵や小麦粉を使っているクッキーだったので、卵とか小麦粉とか食べられない子は描けはするけど食べられないんだなと思って。それだと「みんなで楽しく」のテーマから外れてしまうんですよね。商品力も弱いなと思いました。

そんなことを考えているとき、うちの近所にあった日本酒屋さんの前を通りかかったんです。お店の方と仲良くなってそこの場所で販売してもいいよ、なんて話になって。
そこの場所に合うお菓子を考えてた時に思いついたのが、昔食べてたポン菓子でした。

山本:そこでポン菓子に行き着くんですね。

杉内:「あれってお砂糖入ってるけど、お砂糖抜いたらお米じゃない?」って気になって。実際にポン菓子の機械を持っている人に会いに行ったら「味付けなしで作ってる人はいないけど、シリアルとかではおすすめだよ」って言われて。

山本:なるほど。

杉内:ポン菓子は甘いイメージだけど、私はしょっぱいのを作りたかったんです。その頃(2019年頃)は、オリンピック前で。オリンピックのイベントのマルシェとかに持っていって、「ジャパニーズの米菓子だよ」って言ったら、お祭り的な感じで売れるって思ったの。それで「味付けなしの試作ください」って言って、貰って帰って。塩とか味噌とか自分でいろんな味をつけて販売し始めました。

山本:面白いですね。

杉内:山本さんに紹介してもらった新座のお寺のイベントでも販売したんですけど、お祭りみたいなノリで販売したら一個400円とかめっちゃ高かったけど、17,000円位売り上げたんです。

山本:すごい!杉内さんのアピール上手なところが生きてますね。

杉内:ばんばん売れて、味見したら「懐かしい」「珍しい」で買ってくれたんです。これで手応えを感じました。こうやっていい調子で販売したらみんな買ってくれる!って。

手作りか、工場委託か

クラウドファンディング当時の味付きポン菓子

杉内:でもこの手応えを感じた矢先に、私の起業の先生の株式会社ウェイビーの伊藤さんという方がいるんですけど、その先生に「ネットで売りたいんでしょ?じゃあネットで売れる方法考えなさいよ」って言われるんです。

山本:そうでした、そもそもネット販売をやりたいのが最初の希望だったんですよね!

杉内:それでネット販売に頭を切り替えて。
模索しているときに助言をいただいたのが「九州パンケーキ」の村岡さんです。
「一人で作って一人で売るっていうことをネットの中で行うのは、結構厳しい。まずはコンセプトをしっかり固めて一商品に絞り込んだ方がいい。ポン菓子なら赤ちゃんの離乳食として売るのがいいんじゃない?」って。

山本:すごく踏み込んだアドバイスですね!

杉内:実は、その前にいろんな味のポン菓子を作ってネット販売を始める予定で、クラウドファンディングをやっていて。クラウドファンディング終了直後にそのアドバイスもらったから「嫌です」って言ったの。

山本:(笑)

杉内:でも、そのアドバイスは的確だったんですよ。
実際にクラウドファンディングの返礼品の味付きポン菓子を作る時に作業したら大変で。ポン菓子の機械でお米をポンして、それを蒸気で飛ばしたりしなきゃいけなくて。時間がかかるので味をつける調理までたどり着けないわけですよ。

山本:うんうん。

杉内:二時間くらいポンしてる間、私はポンしか出来ないから、友達とか、夫とか、知り合いに来てもらって他の作業をしてもらって。これを継続して、作ってネット販売っていうのは難しいなって…実感しました。やらないとわからなかったんですけど。

山本:うんうん。

杉内:しかも、マルシェとかで味見をしてもらえるんだったら売れるかもしれないけど、味見なしのネット販売でポン菓子が求められるか?っていうとさらに難しいですよね。
一回、BASEで売ったんですよ。でも全然。私の集客力がないのもそうだし、伝え方もわかってない…みたいな感じで、ダメだって思いました。
それで、2021年の頭くらいに無糖のポン菓子に変えることにしました。無糖だったら、ポンする人と詰める所を探し出して委託ができれば、私が売ることに専念できるから、そうしようと。

山本:そうですね。
まとめると、杉内さんは最初は試作や販売用の商品を作るために夢見キッチンを使ってくださってたんですけど、それを重ねて自分の商品を改良していった結果、工場委託をすることに決めて。現在は販売に専念してるという感じですよね。

杉内:一番最初、手作りで作ってる時は、「私が作った、私のお菓子」を、誰かに食べてもらいたいって思ってたんですよ。でも、私が提供したいのは、例えば「美味しい物とかを食べて、ほっとしたり、嬉しくなっている」っていう状態・体験だと気付いて。必ずしも私が作らなくてもいいんじゃないかっていう踏ん切りがついたのが去年です。

夢見キッチンに出会ったきっかけ

現在販売している無糖ポン菓子

山本:夢見キッチン(上板橋)はネット販売できる所を探して検索して見つけてくださった感じですか?

杉内:そうです。実は、山本さんのキッチンを借りる前は、豊島区の椎名町っていうとこにあるレンタルキッチンを半年間借りて手作りのお菓子を作ってたんです。ただ、そこではネット販売は出来なくて、ネット販売ができるところを探していて、山本さんのブログに行き着きました。

山本:ちなみになんでネット販売をやりたいと思ったんですか?

杉内:椎名町のレンタルキッチンの時は、例えば朝から晩まで8時間借りるとするでしょ。最初の4時間でパンとかお菓子を作って、3時間売って、1時間片付けして帰るっていうスケジュールになるんですけど、それだと仕込みも出来ないし、保管することもできないんです。在庫も余って絶対効率悪いし、4時間作るとへとへとになるんです。当時は平日は毎日働いていたのもあって…。
だから、せめて作るんだったら、山本さんのところで8時間借りて、ネットで売ることに集中したらいいんじゃないかなあと思い始めました。

山本:そうかぁ…平日は全部働いてたんですもんね。

杉内:あと、料金も夢見キッチンを借りる決め手になりました。距離も近かったですし。

山本:なるほど。料金と距離、大事ですね!

杉内:夢見キッチンを借りる5年くらい前にシェアキッチンを探したことがあるんですよ。その時は、学校の家庭科室みたいな…料理教室を前提にしたシェアキッチンみたいなのしかなくて。
料金が一時間2,500円とかなんですよ。そしたら、4時間借りると1万円。クッキー100枚作って売っても絶対無理だと思って諦めたの。

山本:確かに。私も自分がキッチンを作る前に他のレンタルキッチンを借りようとしていたことがあって。結構調べてたんですけど、飲食スペースもあってスペースがめちゃくちゃ広くて、1日お店をやることが前提のシェアキッチンしかなかったんですよ。レンタル料が一日3万円とかでした。別に、お店とか喫茶店をやりたいわけじゃないのに。一個300円のお菓子を100個売っても、1日3万円だったらプラマイゼロみたいな…

杉内:そうそう。

山本:絶対無理じゃんって思って。だから、自分が貸す時にすごい値段を考えました。利用者さんはここからさらに材料費がかかって、出店料も必要で…それでも借りられる値段ってどのくらいだろうって。

杉内:値段の付け方は販売していくうちに学習していくものだけど、学習する前段階で分かるくらい無理ですよね(笑)

山本:そうですよね。私はそれで自分でキッチン作ったほうが早いって思ってしまいました。

杉内:5年前に調べてからその後、調べようとも思わなかったです。だから、やりたいなって思っていても、はなから諦めてる人っているんだろうな…って今も思います。

山本:そうですよね。今はだいぶ増えてきてるかなっていう感じはしますけどね。

夢見キッチンを利用して役に立ったこと

山本:夢見キッチンを利用して役に立ったことはありますか?

杉内:試作だったら家でできるけど、山本さんのところですごく良かったことは、テスト販売ができるっていうところです。

山本:なるほど。確かに。

杉内:自分のところで作ると売れないけど、山本さんのとこで作ると、例えばマルシェを山本さんが紹介してくれたり、アナウンスしてくれるじゃないですか。じゃあ、前日に作って、そこで売るっていう。作ることと販売が結びついているからよかったですね。

山本:夢見キッチン利用者さんの出店できるイベントを私が企画したり、人づてに紹介してもらったイベントを利用者さんにお知らせしたりして。杉内さんは積極的にいろんなイベントに参加してくださっていましたね。

杉内:イベントでどのくらい売ろうかな?みたいな売り切りの目安みたいなものも出来るし、イベントで会った人と「どっからきたんですか?」みたいな話をするのも楽しかったです。

山本:そういえば年末、上板橋の夢見キッチンを大掃除していたら、お米が出てきて…(笑)

杉内:私じゃん(笑)

山本:冷蔵庫の下とかから出てきて、一瞬戸惑いました笑。ここでご飯炊いてた人いるのかな…って。そしたら、「おぉーポン菓子だ!」って。

杉内:すっごい散らばるから、見えるところはやらなきゃと思っていたけど、そんな奥深くに。

山本:めちゃくちゃ面白かったです。でもその試作をされていたのもかなり昔のことのようです。
商品をどんどん改良していって、いろんな人に会って経験を重ねた結果、工場に委託したり、自分は販売に専念する形に行きつかれて。なかなか前に進めない人が多い中、どんどん進化している姿をいつも楽しみにしています。

今後の目標

山本:最後に今後の目標を教えてください!

杉内:この間、ポン菓子の賞味期限検査が通ったんです。結構長めに賞味期限が設定できたら、それを非常食とか、保存食にして販売したいなって思ってて。

山本:赤ちゃんの離乳食から、非常食・保存食へ!広がりますね。

杉内:非常食にしたら、何か災害が起きた時に体育館とかで赤ちゃんが泣いても泣き止んでくれたりとか。赤ちゃん向けだけじゃなくても、ご老人のペースト食にしたりとかにもできるし、一分で作れるからいいと思うんです。そんな風に広がっていったらいいなって思います。
起業のアドバイスをくれる人に相談したら「そんなアイディアだけじゃダメだよ」ってまた怒られてますけど(笑)
それだとまだ弱いって言われて。

山本:でも、可能性はすごく感じます!

杉内:こんなできるんですよって言ったら、楽しそうだねって言われるんだけど、どんな道のりでそこまで行こう…みたいなところがまだ考えられていないですね。

山本:まだ始めて2年ですもんね。

杉内:コツコツね。とりあえず、今は生き残るっていうのを最優先にしようと思います。

山本:本当に続けるのが一番難しいことですよ!お互いがんばりましょう

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