キッチン利用者の声

【夢見キッチンの人々#3】「lea farm」渡邉 さん・美穂さん

夢見キッチンの製造室を利用している方をお呼びして、今の活動などをインタビューする企画の第3弾!

「lea farm」の渡邉さんとその奥様・美穂さんにお話をお伺いしました。

フルーツの細胞を丸ごと抽出・発酵!美味しくて健康に特化した商品をお届けしたい!と、2月15日までクラウドファンディングを実施中です。

渡邉 雄

新潟県の阿賀野市出身。
クマが出没するような山の中で育ち、このままでは「金太郎」になってしまうのではないか?と真剣に考え東京の大学に入学。

しかし米俵を担いで「ギックリ腰」をしたことなどから医療の道へ進み直し、以降35年間にわたり大学病院・整形外科などで臨床を行う。

その傍ら、「農家のDNA」の性で埼玉県秩父市の山中で「梅・ルバーブ・赤ビート・クリ・桑の実」などを栽培し、イノシシ・シカなどと格闘しながら「発酵フルーツ」の事業を6年前より準備。

民家などで栽培していても収穫されていないフルーツを抽出し発酵させて「栄養価・吸収性・保存性・豊潤さ」を高めた状態にして商品化することの事業を行い、2021年埼玉県「社会課題の解決につながる創業プログラム」に選ばれたことのキッカケにして本格的に事業を開始。

https://www.lea-farm.com/

lea farmスイーツのキーワードは「酵素」

渡邉さん(左)とその奥様・美穂さん(中央)と山本(右)

山本:今日はよろしくお願いします。

渡邉 雄:お願いします。

山本:まずは自己紹介とお店の紹介をお願いします!

渡邉 雄:「lea farm」の渡邉と申します。「lea farm」では手作りの酵素を使ってスイーツなどの商品を作っています。
僕はずっと病院での治療の仕事に携わっていたのですが、最初に酵素(=発酵)というものを意識したのは、関節の痛みの問題に向き合ったときです。発酵を組み入れ、細胞の中のミトコンドリアなどをうまくコントロールすることで関節の痛みの改善に繋がると考えたのです。

山本:すごく医療的な方面から始まるのですね!

渡邉 雄:はい。そんなことを考えながら大学病院で治療していたとき、関節の痛みを抱えている秩父の患者さんがいらっしゃったのですが、その方を劇的に直してあげることができたんです。
実は、その方は秩父で梅の木を十何本持っているような地主の方でした。以前から手作り酵素を作る活動をしてきていたのですが、その方の好意で梅を自由に使っていいということになりまして、梅を大量に発酵させた酵素を作るようになったんです。

山本:素敵な出会いですね。

渡邉 雄:ただ、手作り酵素では原液を抽出するので、梅の残渣物が必ず出てしまい、つねに廃棄せざるをえないんです。それをなんとか捨てないでうまく使えないかと言うことで、発酵させたフルーツを使って、健康に特化したものを作ろうと思ったのが5年前くらいのことです。

山本:ここでスイーツの商品化に繋がってくるんですね!渡邉さんと酵素の関係から様々な人間関係や商品が生まれているんですね。

渡邉 雄:発酵っていうものは、吸収性がすごく高まって、消化も良くなるし、保存性も劇的に良くなるし、体にいいことばかりなんです。そう言うものを使って体の状態を改善すれば、痛みに関してもものすごく効果があると考えています。

山本:何年か前から一般の方の中でも普及していますね。

渡邉 雄:実は、大学の教授の中では、雑草の新芽っていうのは漢方薬の一種だったりします。大地から吸収されて、ミネラル化されたものを吸収して、発酵して、安全なものにして。それを飲んだり食べたりして、自分の体をコントロールしていこうっていう活動があるんです。自分の手で作って、自分のために飲むというようなのが、長年やられてるんですよ。やっていくと自分の体の変化にも気がつく。
雑草の新芽って聞くと、一般から見ると大丈夫かなって思いますよね?雑草はアルカノイドっていう毒もあるし、そういうものを飲んだり食べたりしても平気なのか?って。だけど、発酵っていうのはフグの毒でも無くなるくらい強力なものなんです。新芽の毒なんかも全然無くなる。フルーティに飲んだり食べたりできるんですよ。

山本:知りませんでした…発酵ってすごいんですね。

渡邉 雄:それを使ってみんなの考え方を変えて行こうって思ったのが一番最初です。
ハードルが色々高いので、最初は体にいいフルーツから。今は梅以外にもルバーブとか、赤ビートとかを栽培しています。
タイミング的にもコロナで、自分の体のことを意識せざるをえない。そういう時代に、梅の効能とか色々な効能で、自分の体を自分でコントロールすることの大事さをアピールできるのは、タイミングが良かったかなと思っています。

夢見キッチンにたどり着いた理由

山本:渡邉さんは埼玉の方ですが、どうやって夢見キッチンを知っていただいたのでしょうか?

渡邉 雄:構想ができてから、とにかく梅を使って美味しくて健康にいいものを!と、ジャムなどいろいろ考えては業者さんに作ってもらっていました。だけど、加工するにはどうしても加工賃がかかってしまい、最終的には自分で作ろうということになったんです。

山本:なるほど。

渡邉 雄:最初は秩父から一番近いシェアキッチンはどこか?と言うことで、熊谷シェアキッチンに伺いました。僕の試みを理解してくれて、「使ってください」と言っていただいて。
でも、熊谷はさすがに遠くてなかなか行けないと。そうしてるうちに、いろいろ探したら、夢見キッチンさんを見つけて‥

山本:検索されたんですかね?

渡邉 雄:そうですね。検索して。

山本:そしてキッチン見学に来ていただいて。最初に見学のお申し込みをいただいときに、「こんなプロジェクトです」っていうのを書いていただいたのですが、とても興味深くて、お話できるのがとても楽しみでした。見つけていただいてありがとうございます!

酵素を飲み続ける効能と奥様の協力

山本:今日は奥様も来ていただいていますが、この酵素の活動は奥様も一緒にやっていらっしゃったのでしょうか?

渡邊 美穂:あ、酵素は飲む専門です(笑)体にいいのは飲んでいて感じています!
私は体温が低かったんですよ。35度代で、免疫力も低くて。昔幼稚園に勤めたりしてたので、子どもからなんでも貰ってるくらいの体だったんですけど、酵素を飲むようになってから体温が上がったんですね。

山本:すごいですね!

渡邉 美穂:今は平熱が36度代でキープされていて、そしたら具合が悪くなることが、本当に減ったんですね。
それから、何十年も同じ美容師さんにやってもらってるんですけど、「最近なんか始めたの?髪の毛にいいことやってるの?」って言われて。「そういえば酵素飲んでるかな」っていう話をした時に、「すごいね」っていう話になって…。髪の毛が劇的に変わったらしいんですよ。そこで、美容師さんにも「酵素飲んでみる?」みたいに勧めたりしました。自分の体の中ではすごい調子が良くなったっていうのは感じてたけど、一切作るのには参加してないです(笑)

渡邉 美穂:飲んで実感していて、本当にいいものだよって人に勧めたりはしてるんですけど、一切自分は作る方には携わってないっていう(笑)

山本:(笑)

渡邉 雄:十何年前からやっていて、秩父の梅を取りに行きたくないと。信じられないよね(笑)

渡邉 美穂:別に仕事してるので、休みの日は休ませてくれみたいなのがあって。
これを形にする時に、「すごく美味しいからみんなに食べてもらわないともったいないんじゃない?」ってなって、始める時に、私も仕事をいったん休んでやることにしました。

山本:中の商品作りは完全に旦那さんなんですね?

渡邉 美穂:はい。だけど、ラベルとか、発注とか雑用とか、経理とかお金の面は私がやって。でも、なんかこれだけじゃなくて、私も体に良いもの作りたいっていうので…クラウドファウンディングを始めた時に、こちらの商品(グラノーラ)は私が手掛けました。

山本:グラノーラですね!美味しそう!

渡邉 美穂:これがまたすごく美味しくてね。みんなにも好評で。

山本:広がりましたね!!

渡邉 美穂:今まで中身には参加してないけど、ここからは色々参加できそうだな…っていうのを感じています。これはまだ最初の一歩ですけどね。

クラウドファウンディングについて

山本:ここでクラウドファウンディングについてのお話を伺おうと思います。いままで作った商品を広めようということで、今、絶賛期間中なんですよね?

渡邉 美穂:2022年2月15日までです!

山本:クラウドファウンディングの目的としては、商品を広めたいってことですよね?

渡邉 雄:そうですね。

渡邉 美穂:こんな美味しいもので健康になれるの?っていうことを知ってもらいたいっていうね。

山本:今はまだ販売はしてないですよね?これが販売を始める第一歩で、商品を事前予約できるっていうクラウドファウンディングですよね?

渡邉 美穂:そうです。ここで皆さんにいただいた資金をこれからの商品開発にも使えるのかな?っていうのもあって。

山本:なるほど。どんな方に知って欲しいですか?

渡邉 美穂:一番知ってもらいたいのは…私なんかはOLさんなんかすごくいいんじゃないかな?と思っています。グラノーラに関しては、自分がオフィスで働いていて、おやつで食べたいものって、意外とカロリーが高かったり、音がしたり、匂いがあったりとかして、躊躇してしまって。でも、何かは食べたいみたいな時に、こういう健康的で、罪悪感がなく食べられるものがあったらいいなって思ったのがきっかけで作ってみたんです。
なので、そういう方に是非!と思っています。あとは、OLさんとか、冷え性の方って今多いじゃないですか?私は、酵素を飲むようになってから冷え性も治ったので、冷え性のOLさんや女性の方に飲んで欲しいっていうのもありました。

渡邉 雄:うんうん。

山本:素敵な構想ですね!私もささやかながら支援させていただきました。返礼品が届くのを楽しみにしています!
今回の商品を作る上で大変だったことは何ですか?

渡邉 雄:本当は酵素って、生の状態で食べたりするべきなんですよ。でも、販売するにあたって生だと難しくて。そこは悩みました。
最終的には、煮沸して酵素がなくなっても、自分の腸内細菌に餌になる。で、自分の体の中の腸内細菌が元気になると言われているので、そういう意図で食べたり飲んだりしてもらいたいと思って作っています。

山本:スイーツを作る時には、もともと酵素の原液があって、それを合わせて作るんですか?

渡邉 美穂:そうです。本当は原液を飲んでほしいという気持ちもあります。原液を、お水で割ったり、炭酸で割ったりして飲むのが、めちゃくちゃおいしいんですけど、さすがにそれを皆さんにはお分けできないので、こういう形にしています。

渡邉 雄:原液はお酒に入れてもいいんですよ。

渡邉 美穂:お酒に入れると悪酔いしなくなかったりとか。

山本:え!すごいですね。大人の使い方もあるんですね。

渡邉 美穂:あるんですよ。原液自体は毎年毎年作っているので、本当にたくさんあって。

山本:秘伝の酵素ですね!(笑)

渡邉 雄:そう秘伝です。

渡邉 美穂:これが果物合わさるとめちゃくちゃ美味しいんです。

渡邉 雄:梅も、これは青梅ですけど、フルーティーで完熟した梅と、若い青い梅は全然違う。
完熟した梅は、フルーティーでめちゃくちゃ美味しくなるんですね。だけど、薬効的には青梅のほうがいいんだと思います。

山本:なるほど。

渡邉 雄:それを組み合わせて、うまくバランスとってっていう。

渡邉 美穂:私は、梅干しは好きだけど、すっぱいのが苦手で。だから、フルーツが入るとめちゃくちゃ美味しくて。

渡邉 雄:僕は体にいいというのが大前提なので、梅は日本のスーパーフルーツの第一のものだと思うし、赤ビートとかルバーブを栽培して、それの中身を抽出して商品ができるので、こういう形にすれば、もっと色々な美味しい形になると思うんですよね。
特徴は、発酵することと、体に良いフルーツに特化したもの。そういうのを商品化してるところはあまりないんじゃないかっていう。手間はかかりますが、それを目指して行こうと思っています。

山本:なるほど。最初はちょっと難しい話だと思っていましたが、理解できたらすごく興味が湧いてきました!

渡邉 雄:一緒に梅を採ってくれたのが、知り合いのドクターなんですけど、そういう先生とかも、理論的に支援してくれるって言ってくれてて。

渡邉 美穂:お友達に原液をあげたりすると、体にいいということを実感してくださっているので、だったら応援するよって言ってくれてます。
もう一個、lea farmを立ち上げた理由っていうのが、うちのワンコが亡くなったっていうのがあるよね。「レアファーム」っていうのは、ワンコの名前をつけたんですけど。

山本:レアっていうお名前だったんですね。

渡邉 雄:ハワイ語で、喜びとか、幸せっていう意味でね。

山本:亡くなったのを機に、なにかまた新しいことをやってみようというのもあってクラウドファンディングを始められたんですね。

渡邉 美穂:今じゃないかな…?っていう。応援してくれるよきっとみたいなね。この子の何かを残したかったんですよ。

山本:なるほど。

渡邉 雄:こういう食品系はハードルがすごい高くて、みんなプロで、海外で修行したりっていう方にはやっぱり味では負けちゃう。だから、健康に特化したっていうのを前面に押し出してやって行こうかなって思うんですよね。

山本:応援しています!

今後の目標

山本:最後にこれからの目標や、どんな活動をしていきたいみたいなものをきかせてください。

渡邉 雄:十何年この活動をしてきていて、商品化したり、すこし規模は大きくなってますけど、やってることは一緒なので、こういうことを死ぬまでやっていくのが目標ですね。
ここには自分のやりたかったことが全部あるので、このタイミングでやれたってことはすごくよかったことだと思うし、これから継続して、利益が上がるとか上がらないとかそういうことじゃなくて、世界に発信していきたいです。

それから、社会課題の解決にも繋がると思っています。飢餓の国々でも、例えば雑草はどこの国でもあるんですよ。
でも、その雑草を食べる手段がない。フルーツもそうですが、雑草も、ミネラルを吸収した新芽を、安心安全に、安定して食べらて、体によくて、栄養素もたくさん入っていて、そういうものが飢餓の国でも、上白糖と麹菌があれば、発酵を使ってみんなその栄養を摂取できるんです。この技術を使えば、おそらく、飢餓の問題の解決にも繋がるんですよね。
麹菌なんてめちゃくちゃ安いし、上白糖はちょっと高いけど、でも、それがあれば常温で何十年も保存できますから。それに向かっていくべきだとおもうんですよ。

自分個人ではなかなか難しいけれど、そういうことを目指してやっていきたいです。究の夢はそこなんですよね。安心安全で食べられて、健康に特化したものであるっていうのを、日本発のいろんなものを合わせて発信していくっていうことが、最終的な目標です。

山本:なるほど。

渡邉 雄:今は一つのファーストステップで、その奥には、地域の問題とか自給率の問題とか色々ありますけど、最終的には飢餓で死ぬ人を助けたいです。そこに対してのレールが敷かれてると思うんですよね。

山本:その第一歩がこの商品化で、クラウドファンディングなんですね。

渡邉 雄:そういうことですね。自給率とか日本の社会課題に対しても思うところはあります。
フルーツが完熟して、美味しく食べられるっていうのはすごく短い期間ですけど、そこで収穫できないで廃棄処分にする、腐っていくフルーツが山ほどありますよね。
それを自分で採取できなくても、こういう形にすれば何十年も保存がききますから、それは日本のフードロスとかの社会課題のクリアにも繋がります。
柑橘系の夏蜜柑とか、めちゃくちゃ酸っぱいし、あんなの食べられないんですよ。だけど、こういう形にすると、美味しくなるんですよね。酸っぱ甘いみたいな。だから、例えば、自分の庭で栽培していて、それを採った人がこういう形で販売できるようになるとか。

山本:すごい壮大!日本の社会課題も、世界まで広がって…!

渡邉 雄:こういう試みっていうのは、地域とか社会的に求められてるんですよ。こういうことを前面に押し出して発信していけば…と思っています。

渡邉 美穂:賛同して集まってきてくれるひとがいると思うんですよ。そういう形が一番いいと思うんです。

山本:その第一歩が、このクラウドファウンディング。返礼品は夢見キッチンで作っていただけるということで。本当に陰ながら応援しております。

渡邉 美穂:はい。引き続きお世話になります。

山本:どんどん手にとってくれる方が増えたらいいなと思います!今日はありがとうございました。

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