お菓子作りを勉強するなら製菓専門学校に通った方がいいのかな?
独学でお菓子を勉強したいけどどうすればいいだろう?
お菓子作りを勉強して、ゆくゆくはお菓子屋さんになりたい!
今の仕事を辞めて好きなお菓子作りを仕事にしたい!
と思っているあなたへ。
私は製菓専門学校に通わずに独学でお菓子の勉強をして、現在では焼き菓子のオリジナルブランドを立ち上げてネット販売を行っています。
そんな私がなぜ製菓専門学校に通わなかったのか、独学でどうやってお菓子の勉強をしたのか、実体験を交えてお伝えします。
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お菓子屋さんになるためどうしようか考えた
私は普通の大学を出て飲食のバイトの経験もなく、お菓子とは関係のない異業種の会社に就職して社会人になりました。
その後、会社を辞めてお菓子屋さんになりたいとぼんやりと思い描き、製菓専門学校に通うことなく独学で勉強してお菓子屋さんになったわけですが、会社を辞める頃はお菓子屋さんとしてやっていけるか不安がありました。
お菓子屋さんになる時の最初にイメージする王道のコースは、高校卒業後、製菓専門学校に通い、その後ホテルや大きなケーキ屋さんに就職、そして独立して自分のお菓子屋さんを作る、という流れになるかと思います。
私が会社を辞めた時は29歳で、王道コースからはだいぶ遅れを取っていました。
そこで自分がお菓子屋さんになるにはどうするのが一番いいのか考えました。
私が製菓専門学校へ行かなかった理由
ひとまずお菓子を勉強するのならばと、製菓の専門学校が思い浮かびました。
この年齢でも通えるのかと不安を感じつつも、昼に働きながら夜間で学ぼうと思い、夜間のコースがある専門学校に見学へ行きました。
製菓専門学校の見学に行ってわかったこと
実際に見学に行って説明を聞き、初めて分かったことが3つありました。
それは
- 本当の初心者がゼロから入ってくることが想定されたカリキュラム
- 製菓衛生師を取得するのが大きな目標
- 「ホテルで働ける人」「大きなケーキ屋さんでライン作業ができる人」の育成がメイン
ということでした。
2年制の専門学校はお菓子を一度も作ったことがなくても通えるカリキュラムになっていて、基礎の基礎からのスタートでした。
お菓子作りが好きだった私にとっては、すでに知っていることも内容に含まれていて、良くも悪くもここから勉強するのか…という印象でした。
製菓専門学校は2年間通うことで製菓衛生士という国家資格の受験資格が与えられ、取得するために日々勉強します。
製菓衛生士の資格を取得することで、大きなホテルやケーキ屋さんへの就職が有利になり、また、そこで働くことを想定された授業内容になっていたのです。
自分にとって製菓専門学校は本当に必要なのか?
製菓専門学校に見学に行ったあと、実際に通うのかどうかを考えました。
お菓子作りはもうある程度初心者ではない自負がありましたし、私はホテルで働きたいのではなく、一人で自分のお店を作りたいと思っていたのです。
製菓衛生士もお菓子屋さんになるのに本当に必要なのか疑問がありました。
よく考えてみたら、自分の思い描く理想と、専門学校に通ってたどり着く所はすこし違うんじゃないかと思うようになりました。
2年間という時間を費やし、決して安くない授業料を払って通う価値はあるのかと考えた結果、専門学校には行かなくてもいいと思ったのです。
お菓子を独学で勉強した4つの方法
製菓の専門学校に行かないにしても、自分でお菓子を売ったことがなければ専門的な教育を受けたこともなく、経験も資格もないという不安がありました。
これは埋めなきゃいけないと思い、専門学校行かない代わりにやったことが4つあります。
- 単発のレッスンへ通う
- レシピ本のお菓子をすべて作る
- お菓子屋さんをやっている人にお話を伺う
- カフェでアルバイトをする
それぞれ詳しく見ていきましょう。
単発のレッスンへ通う
ベターホーム、イル・プルー・シュル・ラ・セーヌなど様々なタイプの単発のレッスンへ通いました。
それまでレシピ本で得た知識はあったけれど、生で体験することで「こういうやり方もあるんだ」「こういうことに気を使っているんだ」という発見があります。
しかし、ここでも専門学校と似たような問題にぶつかりました。
大きいレッスンだと、4~5人で1つのものを作るようになっていて、役割分担して作るため自分がやらない工程が出てきました。
私はやはり一人でやることを前提で考えてたため、ベターホームなど大人数でのレッスンはだんだん行かなくなりました。
個人でやられてるレッスンは1人1つ作れるところが多かったので、事前に調べて参加するようになりました。
レシピ本のお菓子をすべて作る
子供の頃から持っているお菓子の本5冊をピックアップしてすべて作りました。
レシピをリスト化して、作って美味しかったもの、うまくいかなかったものなどをメモしておきました。
うまくいかなかったものは何度か挑戦して、2回目、3回目と記録していき、約200品を半年ほどかけて作りました。
自分が苦手な食材を使っていたり、材料が手に入りづらいなどで作ったことのないものも、取り寄せたりしてとにかく作っていきました。
自分でお菓子屋さんになるには、自分のお店の商品のレシピは自分で考えないといけません。
そうすると、どれだけいろんなものを作ったことがあるかという経験はすごく大事です。
試作をして、もっとこういう味にしたい!というときには、自分の過去の経験・記憶から改善するしかないので、そういう意味ですごく役立っています。
お菓子屋さんをやっている人にお話を伺う
思い描いてる理想に近い人に話を聞きに行きました。
どんな施設でやっているのか?どんな経歴か?などを伺うことで、自分がそのあとやっていくことをイメージするのに役立ちました。
初めてお話しを聞かせていただいたのは、会社を退職後にお手伝いしていたバーのお客さんだった方でした。
小金井にあるヴィーガンのスイーツ、「フォレスト・マム」の聖子さんです。
バーに来られた際に名刺を置いていってくださったので、お店までお伺いして見学させてもらい、話を聞きました。
様々な方にお話を聞いてみると、意外と専門学校を出ている人は少なく、社会人から起業した方や、旦那さんが喫茶店をやってて自分がお菓子を担当することになりその後独立した方など経歴も様々。
特に個人でやられているお店の方は多種多様な経歴を持っている方が多かったです。
「王道コース」じゃなくてもお菓子屋さんになる方法はあるんだ!という自信にもなりました。
また、自分が夢を叶える経験をした方やってみたい!という人にやさしく親身になって教えてくれます。
自分のやりたいことを聞いてもらうことで、少しずつ自分のお菓子屋さんのイメージを具体化していくこともできました。
カフェでアルバイトをする
私は今まで食べ物を扱ってるところで働いたことがなかったため余計不安を感じていました。
そんな時にたまたま知り合いに声をかけてもらい、しばらくお手伝いをすることになりました。
飲食店の厨房の中を見たことがなかったのでそれだけでも勉強になりましたし、包装の仕方や大量生産の仕方など、後々役に立つことがたくさん学べました。
やはり実務経験というのは大切です。
自分に足りないことを勉強しよう
一番大事なのはどういう風になりたいかをしっかりと考えることです。
一度社会人経験ある方は、自分がどこまでできて何が必要かを考えなければいけません。
本当に基礎的なことが必要だと思えば、専門学校に行くのもいいでしょう。
私は今思うと「自分のお菓子を販売するための自信」が一番必要だったんだと思います。
これならお菓子屋さんになれる!と思えるようになるには何をすればいいか考えて、いろいろなことをやってきましたが、全て役に立っています。
少しでも気になるレッスンは一度見学に行ったり、実際にお菓子屋さんをやっている人の話を聞いて見るのをお勧めします!