【夢見キッチンの人々#13】ちぇりーず工房 もりちぇりこさん
夢見キッチンの利用者さんに今の活動などをインタビューする企画の第13弾!
今回は、夢見キッチン上板橋の利用を経て、夢見キッチンオーナーの運営する「夢見菓子」のアルバイトとしても製造を手伝ってくださっている「ちぇりーず工房」のもりちぇりこさんにお話をお伺いしました。
今後レンタルキッチンのご利用を検討されている方、ご自身でお店をやりたい夢のある方はぜひ参考にしてみてください。
大学卒業後、製菓の仕事に従事し、退職後は別の仕事をしながら趣味としてお菓子作りを続ける。
2019年より「ちぇりーず工房」を立ち上げ、イベントでの販売を中心に活動。
2022年より「夢見菓子」の製造を担当。
ちぇりーず工房は、『じぶんの機嫌はじぶんで取ろう』がモットー。
お麩と米粉と甜菜糖を使い、体に優しいシンプルな素材を使った甘すぎない焼き菓子を提供。
地元の聖蹟桜ヶ丘を中心に出店を続けている。
「自分の機嫌は自分でとろう」をモットーに、お麩と米粉とてんさい糖とシンプルな素材で作るお菓子

山本:改めまして、今日はよろしくお願いします!
ちぇり:よろしくお願いします。
山本:まずは、自己紹介からお願いします。
ちぇり:ちぇりーず工房のもりちぇりこです。
「自分の機嫌は自分でとろう」をモットーに、お麩と米粉とてんさい糖とシンプルな素材を使った、甘すぎない心にも体にもやさしい焼き菓子を製造・販売しております。
山本:活動はいつからですか?
ちぇり:2019年から活動を始めて、2022年に夢見キッチンのオンラインコミュニティに参加し、ロゴ制作やショップカードの作成・SNSなどを作り、本格的に始動しました。
山本:子育てをしながら、着実に活動を続けてますね。
ちぇり:産休を挟んで、二人の子育てをしながら、2024年くらいからは笹塚や板橋、湯島など都内のマルシェに出店したり、喫茶店に卸をしたりしています。紆余曲折ありながらですが、2026年からは地元の多摩市の聖蹟桜ヶ丘を拠点に活動していこうと思っています。
山本:ちぇりちゃんは、実は夢見キッチンを始める前から知り合いだったというレアケースで。私が会社を辞めた当時に手伝っていたライブバー「新宿カールモール」というところがあるのですが、そこに出演するアーティストの一人だったんです。そのときは私がスタッフで、ちぇりちゃんは出演者という立場でした。2017年くらいのことですね。
そのあと、私が上板橋でシェアキッチンを始める時に確かXで連絡をくれて…「実はお菓子作ってるんです」って。
ちぇり:そうでしたね。最初は全然お菓子関係ないところで出会いました。シェアキッチンについて連絡したときは、ちょうど初めて出店するイベントが決まった時で。多分2019年くらい。そのあと、蓮理さんのやっているマルシェに出店させてもらうことにもなりました。
山本:上板橋のマルシェは2021年3月ですね。懐かしい。
それから私は2022年に代田橋のキッチンを作るんですが、同時に夢見菓子の製造を手伝ってくれる人を募集することになりました。その時も最初に連絡をくれたのがちぇりちゃんで、それから今まで、ずっと製造も手伝ってくれています。
夢見菓子のアルバイトを通して製菓の現場に本格復帰

山本:ちぇりーず工房を始めるまでのお話を、もっと深く聞きたいのですが。
ちぇり:大学を卒業したあと、イタリアンバイキングレストランで2年間ケーキの製造をやっていました。そこでお菓子作りの腕を身につけたのですが、鬱っぽくなってやめてしまって。お菓子作り自体は好きだったんですけど、仕事としては激務だったこともあり続けるのが難しかったんです。
山本:製菓の現場に出た人がぶつかる壁、ですね。最初に「製菓の現場で働こう」と思ったきっかけはなんでしたか?
ちぇり:本当は子供の頃からパン屋さんになりたかったんです。「カラスのパン屋さん」という絵本が好きで、その影響もあって。
でも就職は氷河期の時代でした。どこも受からないだろうと思っている時に、製造の募集をしていたのがバイキングのお店でした。
山本:確か、大学は製菓関係ではないですよね。専門学校でもなくて。
ちぇり:農業系の大学でした。イタリアンバイキングのお店でも、専門卒じゃなくて採用したのは初めてと言われましたね。お菓子作りについては基礎がなかったので、働き始めたら怒られてばっかりでした。
お菓子作りは楽しかったんですけど…。
山本:大量生産の現場にいきなり入ると大変ですね。激務だし。
ちぇり:53連勤とかありましたね。大変でした。
山本:今なら訴えたら勝てそうですね。
ちぇり:理不尽に怒られることも多くて、退職する頃には「お菓子を仕事にはできない」というのが自分に植え付けられてしまって。それがコンプレックスになってしまい、退職後はお菓子作りは趣味にして、別の仕事をすることにしました。
山本:夢見菓子の製造に応募してくれるまでは、別の仕事をされてたんですよね。
ちぇり:そうですね。夢見菓子のバイト募集を見たときは、蓮理さんも知っている人だったし、お菓子作りの経験ももう一回積みたいという思いがあったので挑戦することにしたんです。そこでだいぶ自信がつきました!蓮理さんが優しいので(笑)失敗することがあっても今度は大丈夫だと思えました。
山本:そんなに失敗していた覚えがない(笑)私より丁寧にいつも製造してくれています。
ちぇり:計量を間違ったり、順番を間違ってその時の材料を破棄することになったりしたこともありますよ。
山本:それは私もやることあるから…。夢見菓子で働いてくれる前から、「ちぇりーず工房」自体は活動していましたよね?
ちぇり:2019年くらいに「ちぇりーず工房」の名前は掲げていて、そこからふわっと活動はしていたのですが、夢見菓子のアルバイトをするくらいの時期からまたマルシェの出店が増えていきました。
夢見菓子で働く中で梱包の仕方、発送の仕方が勉強になったので、ちぇりーず工房のネット販売にも繋がっていきました。それまで発送の知識がなかったのですが、「こうやれば良いんだ」というのがわかったんです。
山本:確かに、ちぇりちゃんが働き始めた頃はコロナ禍だったこともあってネット販売の発送件数がとても多かったんですよね。
ちぇり:働くことで自分のお菓子作りにも自信がついて、いろいろ広がっていきました。
お麩ラスク、フロランタン、りんごタルトが自慢!

山本:「ちぇりーず工房」の人気商品を教えてください。
ちぇり:一番の人気商品は「お麩ラスク」です。もともと子供のおやつで作っていたものでしたが、ママ友にもあげたら評判が良くて商品化しました。
マルシェに出店するときはいつも試食を持っていくんですが、きなこと焦がし味噌が定番の味で、お客さんに食べてもらうと綺麗に派閥が分かれます。関東はきな粉が多くて、東北は焦がし味噌派が多いかも。場所によって地域差が出て面白い商品ですね。
山本:私が好きすぎて、誕生日にジップロックいっぱいに作ってもらったことがあります(笑)
ちぇり:ちぇりーず工房の他のお菓子は米粉で作っているのですが、お麩は小麦を使用しています。なので、「お麩と米粉のお菓子」としています。
山本:米粉を中心に使うことにしたのは理由があるのでしょうか?
ちぇり:もともと夢見菓子のネット販売での売り方をみていて、商品ジャンルを絞った方がいいと思うようになりました。そこで私は何にしようと思った時に、自分がよく買うのが米粉だったので米粉のお菓子に。最初は軽い気持ちでしたが、今は需要が高まっていて、お客さんも喜んでくれるので米粉を選んで良かったと思っています
山本:始めた頃はまだ米粉のお菓子自体が少なかった頃ですよね。
ちぇり:はい。日本人はお米なので自給率を上げたい気持ちもあります。
山本:他のお店に比べて、「ここが自慢!」というのはありますか?
ちぇり:私はフロランタンが大好きなんですけど、いろんなお店のを買って食べ比べても一番うちのが美味しいと思っています。
焦げる直前、ギリギリまで焼いているので、香ばしさと米粉の土台のパリッとした食感が気に入ってもらえてリピーターも多いんです。
山本:私の地元の山口県宇部市で販売したこともありますが、好評でした!
ちぇり:宇部の販売の時には、りんごタルトも持って行ってもらいましたね。りんごタルトは喫茶店で販売させてもらってた時の一番人気でした。レモン汁を強めに入れて、甘酸っぱく煮て、それを生地に入れて焼いてます。お麩ラスクの次に人気商品ですね。
地元・聖蹟桜ヶ丘を拠点にマルシェ出店を続けていきたい

山本:紆余曲折を経て、最近の活動内容を教えてください。
ちぇり:去年までは喫茶店への卸しなどをやっていたのですが、今年からはマルシェメインで活動することにしました。京王線の聖蹟桜ヶ丘を拠点にしていて、せいせきカワマチというところのイベント出店が多いですね。
山本:ネット販売も続けてますか?
ちぇり:少しずつやっています。在庫がある時に追加する感じですね。時々X、インスタなどで詰め合わせのお菓子ボックスを販売したりもしています。
山本:マルシェの販売の方が好きですか?
ちぇり:そうですね、マルシェの方が売りやすいですね。アナログな人間なので、対面販売が好きです。マルシェは楽しいですね。
山本:出店のペースとしてはどのくらいでしょうか?
ちぇり:この秋からは月2~3回くらいのペースにしたいと思っています。
山本:マルシェもしっかりとした拠点を構えることで、リピーターさんがつくと良いですね。
ちぇり:そうですね、そのために定期的に同じ場所で出すことにチャレンジしているところです。聖蹟桜ヶ丘は地元なので、子供の保育園や小学校のつながりの人が来てくれたりしますし、地元ならではの強みを生かしていきたいです。
あと、「聖蹟桜ヶ丘」という名前も良くて、気に入ってます。お菓子のラベルにも「ちぇりーず工房 聖蹟桜ヶ丘」って入れてるくらい。響きが良いですよね。
山本:場所とセットで覚えてもらえると、今後にもプラスになりそうですね。
ちぇり:マルシェに出るたびに横のつながりができていくのも、ありがたいし楽しいですね。
夢見キッチンオンラインコミュニティ1期生としての活動から本格始動へ

山本:夢見キッチン、夢見菓子と様々な面で関わっていただいているちぇりちゃんですが、夢見キッチンを使って良かったことを教えてもらえますか?
ちぇり:オンラインコミュニティに参加したのが自分の中で大きかったですね。ちぇりーず工房の本格始動のきっかけになりました。
他のメンバーの方々と、成分表示シールのプリンターはこれがいいなどの情報共有をしたりしました。オンラインコミュニティでは前の月に目標を立て、次の月にどれだけ達成できたかを発表するのですが、緊張感と使命感があって前に進むことができました。一人ではできないことが多く、参加して本当に良かったなと思います。
山本:私が初めてオンラインコミュニティというものを作ったとき、ちぇりちゃんは一期生として活動してくれました。他のメンバーも今も頑張っている人ばかりですね。
ちぇり:あの時の仲間とは今でも繋がりがあります。素敵な仲間と出会えたのは一生の宝物になりました。みなさん今も活躍されているので、それが励みにもなっています。
山本:夢見キッチンの設備については、何か思うことはありますか?
ちぇり:まずオーブンが2台あるのがありがたいです。シフォンが2つ同時に焼けるので。
あとは販売スペースがあるので、作ったものをそこで販売できるのもいいです。
山本:ここでの直接販売もしてましたね。
ちぇり:夢見キッチン代田橋で初めて一人で販売したときは、他の夢見キッチンの利用者さんが来てくれました。あと、代田橋は交通の便がいいので都心に住んでいる保育園の先生が来てくれたりしました。初心者でも安心して販売できました。
山本:マルシェの出店やオンラインコミュニティを通じて、横のつながりがあったのが、当日のお客さんにもつながったんですね。
ちぇり:あとは蓮理さんのサポートが心強かったですね。私は特に夢見菓子の製造でもお世話になっていて、代田橋のキッチンは使い慣れているし、蓮理さんとの信頼関係もあるので安心して販売をスタートできました。
いつか「GRAPEVINE」のメンバーにちぇりーず工房のお菓子を食べてほしい!

山本:これからの目標を教えてください。
ちぇり:聖蹟桜ヶ丘を拠点に、定期的に同じ場所で販売を続けていく予定なので、ちぇりーず工房をたくさんの人に知ってもらえたら嬉しいです。ちぇりーず工房のお菓子を食べて、お客さんに笑顔になってほしいと思っています。
あとは、今は別の仕事もしているのでそれを卒業してちぇりーず工房で稼げるようになりたいです。
山本:知名度が上がって、売上が上がってというサイクルがどんどん積み重なっていくと良いですね。
ちぇり:あと、大好きなバンド「GRAPEVINE」のみなさまにちぇりーず工房のお菓子をお召し上がりいただくことをひとつの目標にしています。
山本:ずっと大好きなバンドだよね。いつか叶いますように!!
最後に、これからお菓子の販売を始める人に向けてメッセージをいただけますか?
ちぇり:いきなり始めよう!と思っても先がよく見えないと思いますが、一つずつやっていけば目標に向かって見えてくるものがあると思います。着実にやっていくことが大事だなと思いますし、わからなかったらわかる人に聞くのが一番です!蓮理さんに聞いてください(笑)応援しております。
山本:そうですね、人に聞く力も大事だなと思います。
ちぇり:やっていく上でいろんな人とのつながりができて、道は開けていくと思います。私自身、最初は子供が小学校上がってから本格的にやると思っていたのですが、それよりも早く今のように活動ができていて現状にびっくりしていたりします。
山本:目の前のことをやっていたら気づいたらここにいた、という感じでしょうか?考え続けてずっと同じところにいてしまう人もいますが、やはり行動は強い。
ちぇり:動いたもんがちですね。
山本:ちぇりーず工房のお菓子は本当に美味しいので、私もいろんな人に知ってもらいたいです。これからも頑張ってくださいね。今日はありがとうございました!




